芋虫ブログ

映画、カレー、芸人ラジオ、ミステリの感想など。基本、好きな物のみ取り上げます。

【映画感想9】 『シン・ゴジラ』ーー日本政府のしたたかさを描く、"反セカイ系"映画

 

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『シン・ゴジラ』予告 - YouTube

 

 

◼︎あらすじ
東京湾アクアラインの海底トンネルにて、陥落事故が発生。日本政府は「海底火山の噴火」と決定付けるが、直後に海底から未確認巨大生物が出現。やがて巨大生物は陸地に接近、ついには上陸。日本政府は大混乱の中、対応を迫られる。

 

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『幻惑の死と使徒』には叙述トリックが使われている、という話

 

 

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『幻惑の死と使徒』には、明示されない形で叙述トリックが用いられていると思うのだけど、
ネット上にそのような話が見つからなかったので、ここに書き残しておこうと思います。

 

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【映画感想8】 『バタリアン』 ――怖くてキュートなコメディゾンビ映画の傑作、そして衝撃的すぎるラスト

 

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■あらすじ
片田舎の医療品保管庫で働く青年・フレディは、興味本位で地下室にある死体の容器を開ける。
すると突然ガスが吹き出し、倉庫内の死体達が激しく動き出した。
事の発覚を恐れたフレディと上司は、何とか死体たちを捕えて火葬場で燃やすことに成功。
一件落着かと思われたが、死体から出た煙は、雨にのって町の墓地へと降り注いでいた。

そうとは知らず、遊びに来たフレディの友人たちが墓場で酒盛りを始め……。

 

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【映画感想7】 『[リミット]』 ――ラストの一言で氷解する

 

 

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■あらすじ
男が目覚めると、そこは真っ暗な棺の中。どうやら棺ごと土に埋められたらしい。
彼はアメリカ人であり、イラクで物資運搬の運転手をしていた。
これがテロリストによる犯行だと考えた彼は、限られた物資(見知らぬ携帯、ライター等)を手に、犯人との交渉や各方面への救助要請を試みる。

 

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【映画感想6】 『ラン・ローラ・ラン』 ――人生は偶然であり、何にも帰着しない。

 

 

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■あらすじ
「20分以内に大金を用意しないと殺される」

彼氏からそんな電話を受け取ったローラは、大金を工面するため走り出す。
彼女の作戦は成功するのかしないのか、彼女の行動で周囲はどう変化するのか。

軽快な音楽と実験的な映像に乗せ、3つのパターンが描かれる。

 

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【映画感想5】 『拝啓天皇陛下様』 ――史上最も優しい軍隊批判映画

 

 

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【公開年】1963年,日本
【視聴時】2015年
【レビュー執筆時】2015年

 

■あらすじ  ※「キネマ旬報社」データベースより
砂の器』の名匠・野村芳太郎監督が渥美清の主演で贈る、哀感溢れる軍隊喜劇。幼い頃に両親と死別した山田正助にとって、3度の食事ばかりか俸給まで貰える軍隊はまさに天国。戦争集結の噂を聞いた正助は、軍隊から放り出されまいと天皇へ手紙を書く。

 

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